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「九条の会」アピールに賛同し
日本国憲法を守り生かしていくとりくみに参加します

新薬学研究者技術者集団

 2004年6月10日,井上ひさし,梅原猛,大江健三郎,奥平康弘,小田実,加藤周一,澤地久枝,三木睦子の九氏は「九条の会」を発足させま した。同会のアピールは「憲法制定から半世紀以上を経たいま,九条を中心に日本国憲法を『改正』しようとする動きが,かつてない規模と強さで台頭していま す」と述べ,「日本と世界の平和な未来のために,日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ,『改憲』のくわだてを阻むため,一人ひとりができる,あらゆる 努力を,いますぐ始めること」を訴えています。

 これまで新薬学研究者技術者集団は,国民の生命と健康を守る立場から,薬学の正しいあり方を追求し,医療、保健をはじめとするあらゆる分野で科学 の成果が正しく生かされるようつとめてきました。同時に,戦争は最大の健康破壊であるとの考えから,戦争とその準備につながる動きに一貫して反対してきま した。このような立場から,私たちは「九条の会」アピールに心からの賛意を表明します。

 国会では九条を眼目とした改憲を競い合う勢力が多数を占めるようになり,この意味では日本国憲法はかつてない危機的な状況のもとに置かれていま す。しかし,このような改憲のくわだてが現実のものとなるためには,改憲勢力が「国民投票」において過半数の賛成を獲得する必要があります。したがって私 たちが,憲法九条をこの国のあり方の基本にすえることの大切さを,主権者の多数の間にしっかりと根付かせることができれば,改憲勢力のくわだてを葬り去る ことは決して不可能ではありません。いま求められているのは,このとりくみのスピードを速め,その規模を拡げることです。

 2千万人を超えるアジアの人びとを犠牲にするとともに,ヒロシマ、ナガサキを経験した日本国民にとって,21世紀の入り口にたって選ぶべき道が, 平和憲法の理念を打ち捨てて「戦争をする国」の隊列に加わる方向にないことは明らかです。このことに確信をもって,集団内外の多くの方がたが,「九条の会」アピールに呼応して「改憲」反対のとりくみに参加されるよう訴えます。